私は20代の若いころに、女性向けビジネススクールで「女性が企業で評価される方法」や「お金の使い方・資産運用」について学ぶ機会がありました。もう20年も前のことになりますが、その時得た知識が、今もなお私の人生を支える指針となっています。
たとえば、次のような考え方です。
- 自分の人生のハンドルは自分で握ること
- 高収入だから貯金ができるとは限らないこと
- 終身雇用はいつか崩壊するから、親世代と同じような生き方はできないこと
20年後の今でも、「本当にその通りだ」と思えるものばかりです。
高収入だからといって貯金ができるとは限らない
ここで特に触れたいのが、「高収入だからといって貯金ができるとは限らない」という部分です。
収入が増えれば、その分支出を増やしてしまうのが人の感情というもの。収入に合わせて生活レベルを上げたくなるのは自然なことですが、これではいくら収入が増えても貯金はできません。
当たり前のことのようですが、実際にこの罠に気づかず、いつまでも「貯金ができない」状態に陥っている人は少なくないのではないでしょうか。かく言う私もそのひとりでした。
そんな私が考え方を改めるきっかけとなったのは、あるファイナンシャルプランナーさんの言葉でした。
「年収700万円の夫の収入だけで生活している家族より、共働きで世帯年収500万円の人の方が豊かで幸せそうに暮らしている場合もあります。だから、収入が少ないというのは言い訳にすぎないんですよ。」
この言葉は衝撃でした。そうか、「お金がない」「収入が少ない」という言葉を言い訳にしてはいけないんだ、と。それ以来、私は「収入が少ない」という禁句を自分に言い聞かせながら、収入に見合った生活を意識するようにしています。
他人様のお金の使い方や価値観を知れる時代!
幸い今は、YouTubeやブログなどで、多くの人が節約の方法やお金の使い方を公開してくれています。
たとえば、「固定費の見直し」「食材の使い切り」「家計簿アプリの活用」など、さまざまな実例を知ることができます。他人のお金の使い方をこれほど簡単に知れる時代は、20年前には考えられませんでした。
もちろん、すべてが自分に合うわけではありませんが、まねできるものを試行錯誤しながら少しずつ取り入れています。
自分の人生のハンドルを握る
高収入であればそれだけで安心、という時代ではありません。景気の悪化、終身雇用の崩壊、昇給が見込めない現状など、経済の不安定さは続いています。だからこそ、私は「結婚したら誰かの助手席に座る」のではなく、「自分で人生のハンドルを握る」という意識を持つようにしてきました。
その意識は、就職や転職の際にも大きく影響しています。「子どもを産んでも働きやすい会社」という視点を念頭に置き、将来に備えたキャリア選びを意識してきました。もっとも、夫の転勤によりその計画が大きく狂ってしまった経験もありますが、それを補うために「個人事業主」として稼ぐスキルを身につけることができました。
情報収集力が人生を左右する
振り返ってみれば、就職氷河期の短大卒ながら、大手企業を渡り歩くことができたのは、運だけではなく、「質の良い情報」に出会い、それを実行に移してきたからだと思います。
お金の管理も同じです。お金をどう管理するかは、言い換えれば「どう生きるか」そのものだと思います。独身時代は実家暮らしでお金に対する危機感が薄かった私も、結婚して夫の金銭感覚を目の当たりにし、「このままでは共倒れする」と危機感を持つようになりました。
だからこそ、夫が協力的でなくても、自分の力で家計管理を整えようと決意しました。そして、節約や資産運用など、質の良い情報を参考にして行動することで、未来を少しでも豊かにする努力をしています。
「これが正解」がない時代だけど自分の頭で考えて選択した方がきっと幸せ
質の良い情報を得て、それを自分の生活に落とし込む力は、これからますます重要になるでしょう。逆に「これが正解」がない時代だから「何も考えない」はとっても危険だと思うのです。(そんな夫といるので危機感しかないのですが・・・)
収入や肩書きに振り回されるのではなく、時代に合った戦略を立てて実践すること。それが「豊かに、幸せに」生きるための鍵になるはずです。
私もまだまだ試行錯誤の途中ですが、これからも情報収集力を鍛え、賢く柔軟に生きていきたいと思っています。