かつてのキャリアと「私は頑張っている」という自負
夫の転勤で退職するまで、私は産休・育休を経て正社員として働いていました。子どもが熱を出しても夫は仕事を優先し、対応はすべて私任せ。「早退」「欠勤」を繰り返しながら、それでも頑張って職場で結果を出す毎日でした。
だからこそ、「私はここまでやっているんだ」という自負がありました。そして、仕事自体が好きだったこともあって、「早く職場に復帰したい」という思いを持ち続けていました。
一度離脱した後に感じた「復帰の壁」
私自身、キャリアを中断したことで、元の状態に戻る難しさを痛感しました。子育てを優先しながら再び働くためには、環境や時間の調整が必要で、復帰には相当のパワーと覚悟がいることを身をもって感じました。
まず、「いつもお母さんがおうちにいる」環境で育った長女からの抵抗が想像以上に強いものでした。例えば、「(働くママが少数派の幼稚園で)どうして私だけ延長保育なの?」とメソメソされるたびに、心が折れそうになりました。一方、長男は保育園に長時間預けられていたせいか、何も感じていない様子でした。これには個人差があるのかもしれません。
さらに、夫の協力は期待できず、子どもの送迎や家事を手伝ってもらえない中で、すべての負担を一人で背負う覚悟が求められました。突発的な病気やケガへの対応、さらには学校や地域活動の役員業務(今年はなんと4つ!)など、その業務量は『事業』として申請したいくらいです(涙)
その結果、自分にかかるストレスや負担は計り知れないものとなり、次第に「かつてのようなキャリア志向はもう自分にはないのかも」と変化を感じるようになりました。以前は「正社員に復帰するのが当たり前」と思っていた私も、肩の力を抜いて「自分に合った働き方とは何か」を考えられるようになったのです。
試行錯誤の中で見えてきたこと
長女(下の子)が幼稚園に入ってから、週2日のパートから働き始めました。その後、フルタイムの契約社員に挑戦したものの、残業が多く、家事や子育てとの両立が難しい状況に。長く続けることができないと感じて退職しました。
現在は、個人事業で在宅ワークをしていますが、近々アップデート予定です。
卒婚を視野に入れる中で「経済的自立」は欠かせない要素ですが、自分を犠牲にして無理をする働き方では、長続きしませんし、心身を壊してしまったら元も子もありません。
こうした経験を通じてわかったのは、「今の自分に合った働き方」を見つけることが大切だということです。
これまでの私は次のことを仕事に求めていました。
- 会社の規模(=安定)
- 正社員
- やりがいや評価
- 有給の取りやすさ
- 福利厚生
書き出してみて思ったのですが、親世代から教えられ、独身&終身雇用が約束されていた時代のお手本のようなリストです(笑)
現在は、次のような意識にシフトしつつあります。
- 子育て、家事との両立
- 仕事の責任度具合や人間関係
- 拘束時間と収入のバランス
- 心身の健康のバランス
過去の私がみたら「生ぬるい!」と怒り出しそうですが(笑)これが現実。
周りや過去の成功体験と比較せず、常に私自身が安心して続けられる働き方にアップデートしていくことが最善だと思っています。
テレワークも普及し、社会保険が拡充されつつある今、働き方にも選択枠が広がってきました。これは、チャンスだと私は思っています!
経済的自立について今できること
卒婚を考える以上、経済的な安心感を持つことは非常に重要です。
でも、それ以上に大事なのは、私が元気で笑顔でいること。子どもたちの成長を見守りつつ、無理なくできることを続け、少しずつ経済的な自立を確立していく。これが、私の目指す未来です。
また、いますぐ夫と離婚をしない理由のひとつに、夫の収入があるわけです。これまでの生活の中で、私は夫の転勤や子育てのためにキャリアを断念せざるを得ない局面を何度も経験してきました。
その分、夫には家庭の経済的な基盤を支える役割をきっちり全うしてもらいたいと思っています。そう考えると、夫の収入という「今ある資源」を最大限活用しながら、自分自身の経済的自立を少しずつ確立していくことが、現実的で最善のステップだと感じています。
このくらいの気構えを持ちながら、「すぐに結果を出さなければ」という焦りを手放し、自分らしいペースで前に進んでいきたいと思います。